今回も私は陰アナウンスの係りで
開演前に打ち合わせをしました。
歌舞伎の舞台を進行する人を狂言作者と言います。
これは関西では違う呼び名なのかな。
その仕事は多岐に渡り、舞台進行・大道具の位置確認小道具に文字を書いたり、舞台の凹凸
釘などが無いか細部に目を配ります。
また、開幕時間前数分ごとに(柝)ひょうしぎを打ってまわって俳優さんなどに時間を知らせる仕事もあります。
舞台の隅の隙間で、狂言作者さんから注意点があって
「アナウンスを入れる時間になってもいちいち
ばななさんを呼びに行けないので、自分で時間管理をして下さい」
「舞台のそでで大道具が出入りするので
身の危険があっても責任は取れません」
強い口調で言われてこの時点ですでに緊張。
どこにも行かず、ずっとここで身を潜めよう。
でもねーやっぱり公演時間が長いから幕間(休憩)にお手洗いに。
と、ここまで書いて感が良い人は分かりますね。
一旦出たら、大道具に阻まれて中に入れないーーー。。
あれ?あれ?と足踏みしている間に5分前のブザーが鳴って走ってマイクにたどり着いた瞬間、作者さんから「早く読んでっっっ!!!」と大きな声。
原稿を掴んでもどのページから読んでいいのか
やっちまった申し訳なさで口はパサパサ、心ここにあらず、脳みそが机の下に落ちたようで
何も考えられなかった。
何とか読み終えた後は放心状態で、暗い隅っこで小さくうな垂れ次の出番を待つ。
すると「お世話になりました、大丈夫ですよ」と。
あ~最悪の陰アナだ(涙
着替えて厳しくない普通の?お兄さんになった作者さんが帰り際に「ばななさんお疲れさまでしたー」と挨拶してくださりバスに乗って次の公演先へと。
終わりよければ全て良しではなく、数日間かなり落ち込んだ私でした。
歌舞伎を観に行って、舞台の陰で響く柝の音が好きだったけど次に聞いたら冷や汗が出そうです。
*赤ちゃん小耳症ラインおまちしています*
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